GRヤリスの加速性能は、どれほど優れているのでしょうか。この記事では、実車レビューから見えてきたGRヤリスの加速性能をお伝えします。
GRヤリスを手に入れたユーザーが多く使う一般道・市街地、高速道路の合流・車線変更など、日常使いの場面における加速性能を動画とともにレビューしていますので、GRヤリスの加速性能が気になっている方、GRヤリスを検討中(新車・中古車)の方は参考にしてみてください。
文:齊藤優太(自動車ジャーナリスト/インストラクター/ライター)
編集:KINTO FACTORY編集部
GRヤリスの加速性能は、どれほど優れているのでしょうか。この記事では、実車レビューから見えてきたGRヤリスの加速性能をお伝えします。
GRヤリスを手に入れたユーザーが多く使う一般道・市街地、高速道路の合流・車線変更など、日常使いの場面における加速性能を動画とともにレビューしていますので、GRヤリスの加速性能が気になっている方、GRヤリスを検討中(新車・中古車)の方は参考にしてみてください。
文:齊藤優太(自動車ジャーナリスト/インストラクター/ライター)
編集:KINTO FACTORY編集部


GRヤリスは、2020年1月に発表され、2020年9月に発売されたスポーツハッチバックで、「誰もが安心して意のままに運転できる」クルマとして誕生しました。
また、「モータースポーツ用の車両を市販化する」、という逆転の発想で開発したトヨタ自動車初となるモデルです。


2024年には、エクステリアの意匠および造形の変更・インパネまわりをはじめとしたインテリア変更・ドライビングポジション変更、エンジン出力、新たなトランスミッション(8速AT「GR-DAT」)の設定などがされた“進化版”GRヤリスが発売されました。
2024年モデルのGRヤリスは、モデルチェンジといっても過言ではないほど進化しているため、より高い運動性能やドライバーファーストのコックピットを求めるのであれば、後期型への乗り換えを検討するとよいでしょう。

GRヤリス(前期型・後期型)の主要スペック  | ||
| 前期型(2020年9月〜2024年3月) | 後期型(2024年4月〜) | |
| 全長 | 3,995  | |
| 全幅 | 1,805  | |
| 全高 | 1,455  | |
| ホイールベース | 2,560  | |
| 車両重量 | 1,280kg  | 1,280kg(MT) 1,300kg(AT)  | 
| エンジン | 1,618cc直列3気筒インタークーラーターボ  | |
| エンジン型式 | G16E-GTS  | |
| 使用燃料 | 無鉛プレミアム(ハイオク)ガソリン  | |
| 最高出力 | 200kW(272ps)/  | 224kW(304ps)/  | 
| 最大トルク | 370Nm(37.7kgm)/  | 400Nm(40.8kgm)/  | 
| 駆動方式 | GR-FOUR(AWD)  | |
| トランスミッション | 6速MT(i-MT)  | 6速MT(i-MT)/   | 
| WLTCモード燃費 | 13.6km/L  | 10.8〜12.4km/L  | 
GRヤリスは、2020年の発売以降も進化を続け、2024年に進化版が登場しました。注目なのはエンジンの出力が向上していることです。
そのため、前期型オーナーからすると「後期型の方がいい」「後期型が登場するまで待てばよかった」と思う方もいるかもしれません。

このようなときは、GRが公式に提供するGR UPGRADE SELECTIONSの「GR YARIS PERFORMANCE SOFTWARE 2.0 Lite」を施工しましょう。「GR YARIS PERFORMANCE SOFTWARE 2.0 Lite」は、GRヤリス前期型の最大トルクを390Nmまで(エンジン回転数は3,200〜4,000rpm)アップすることができます。
よって、前期型で十分という方は前期型(最大トルク370Nm)のまま、前期型では物足りないという方はKINTO FACTORYのアップグレードセレクションを施工して最大トルクを390Nmに高め、より太いトルクと最高出力を求めるのであれば後期型(224kW/400Nm)に乗り替えるとよいでしょう。
関連ページ:GR UPGRADE SELECTIONS

ここからは、GRヤリスの試乗レビューをお届けします。なお、今回試乗したモデルは、KINTO専用「GRヤリス 特別仕様車 RZ“High performance・モリゾウセレクション”」(前期型/MT)となります。
GRヤリス 特別仕様車 RZ“High performance・モリゾウセレクション”は、GRヤリスRZ“High performance”をベースに、モリゾウやROOKIE Racingにちなんだデザインを随所に盛り込んだ仕様です。
主な装備は次のとおりとなっています。
よって、基本的なスペックは、RZ“High performance”となります。

まず、GRヤリスを機械式立体駐車場から出庫するとき、クラッチペダルの操作のみでクルマを動かすことができるということに気づきました。
また、クラッチペダルの操作のみでクルマを動かそうとすると、エンストしないようエンジン回転数が下がりすぎないよう制御してくれるのも駐車場の出入りで嬉しいポイントです。この制御は、駐車場の入出庫だけでなく、渋滞時のちょっと進んですぐ止まるという場面でも役立ちます。

市街地におけるGRヤリスの加速は、一言でいえば「不足がない」です。1.6L直列3気筒インタークーラーターボエンジンが発生させる太いトルク(370Nm)と1.5tを下回る車両重量(1,280kg)により、信号待ちからの発進や加速しながら進路変更するときなど、どのような場面でも十分に走ります。
GRヤリスで市街地を走ると「もっと気持ちのいい加速や走りを試してみたい」、「高い速度域での走りや加速感が気になる」と思うでしょう。
では、GRヤリスで高速道路の合流加速や車線変更時の加速を試してみた結果をお伝えします。
ETCゲートを抜け、エンジン回転数2,000rpm程度をキープしながら周囲のクルマに気をつけつつ加速車線に入り、本線へ合流する場面でエンジン回転数を上げていくと、3,000rpmを超えた領域での背中をシートに押し付けられるような力強い加速を感じ、みるみる速度が上がり、本線を走行する速度まで難なく加速しました。この加速感はコンパクトカーではなく、スポーツカーに匹敵するほどの加速です。
本線合流後、高めのギアを選択して本線を巡航していると、前方に少しペースの遅いクルマが現れ、1つ右側の車線に進路変更しなければならない場面となりました。
前方を走行する少しペースが遅いクルマに追いつく前に、右の車線へ進路を変更するために、合図を出し、ギアを1段落とし、回転数を合わせながらクラッチをつなげ、後続車との距離を確認しつつ、1つ右の車線に進路を変えながらアクセルを踏み込み、エンジン回転数を3,000rpm以上まで回していくと、後続車に追いつかれることなく進路変更することができました。
GRヤリスは、発進加速だけでなく、中間加速も問題なくこなせることが確認できました。
駐車場の出庫から市街地、高速道路、一般道と走って気づいたことは、運転しやすいサイズと力強く加速性能に優れるエンジンと四輪にパワーが伝わる駆動方式により、安定感あるスポーツ走行を初心者でも楽しむことができるということです。
また、GRヤリスは、ピッチング(前後方向への浮き沈み)やロール(旋回中の横への傾き)が最小限に抑えられている、つまりクルマの挙動が安定しているため、安定感した加速を楽しめるモデルでもあります。
このようなことから、GRヤリスは初めてスポーツカーに乗る方やハイパフォーマンスモデル初心者にもおすすめの1台といえるでしょう。加えて、サイズが小さい高性能モデルやコンパクトなスポーツカーを探している方にもGRヤリスはおすすめです。
GRヤリスは、初心者からスポーツカーを乗り継いできた方まで、幅広い人にマッチするモデルといえるでしょう。

GRヤリスが気持ちいい加速をする理由をまとめると次のようになります。
GRヤリスの加速には、上記のような特徴があるため、多くの人が気持ちのいい加速を楽しむことができます。

GRヤリスは、純正かつノーマル状態でも、気持ちいい加速を楽しめるコンパクトスポーツカーですが、この加速をより高めるトヨタ公式(メーカー純正)カスタムがあるのをご存知でしょうか。
KINTO FACTORYでは、トヨタ公式の機能や性能をアップグレードさせる“アップグレードセレクション”を多数展開しています。もちろん、GRヤリスのアップグレードセレクションもラインアップされています。
KINTO FACTORYのGRヤリスアップグレードセレクションでは、加速性能に影響するエンジンのトルクをアップさせるカスタムメニューをはじめ、四輪駆動のチューニングもラインアップ。好みに応じた特性にクルマをカスタムすることができます。
ここで、KINTO FACTORYのGRヤリスアップグレードセレクションの一部を紹介します。

GR YARIS PERFORMANCE SOFTWARE 2.0は、トルクアップ、ステアリングアシスト変更、アクセルレスポンス変更、四輪駆動配分変更がセットとなっているアップグレードセレクション(カスタムメニュー)です。
エンジンのトルクをアップし、アクセルレスポンスを向上させることで、操作に対して素直に反応するクルマに変えることができます。また、TRACKモード時の四輪駆動配分を変更することで、その場に応じた最適な駆動力を得ることが可能となるため、走行性能を高めたい方は四輪駆動配分の変更をするとよいでしょう。
【カスタム内容と価格】
〈カスタム内容〉
・エンジントルクアップ(370Nmから390Nm)
・ステアリングアシスト変更(重め/標準/軽め)
・アクセルレスポンス変更(高反応/標準/コントロール重視)
・四輪駆動配分変更(55:45/標準(50:50)/45:55)
〈価格〉
14万1,400円(税込、部品代・取付費・メーカー保証込み)
※本システムの適用車種/グレードは、GRヤリスRZ "High performance"、RZ、RCです。RSグレードは適用対象外となりますのでご注意ください。


【トルクアップ+アクセルレスポンス】PERFORMANCE SOFTWARE 2.0 Liteは、加速性能の向上に寄与するエンジントルクアップとアクセルレスポンスの変更がパッケージとなっているカスタムです。
アクセルに対するレスポンスを高め、加速性能を高めるトルクを向上させると、よりパワフルな加速を得ることができます。
【カスタム内容と価格】
〈カスタム内容〉
・エンジントルクアップ(370Nmから390Nm)
・アクセルレスポンス変更(高反応/標準/コントロール重視)
〈価格〉
8万8,000円(税込、部品代・取付費・メーカー保証込み)
※本システムの適用車種/グレードは、GRヤリスRZ "High performance"、RZ、RCです。RSグレードは適用対象外となりますのでご注意ください。


【四輪駆動配分変更】PERFORMANCE SOFTWARE 2.0 Liteは、TRACKモード時の四輪駆動の配分を変更するカスタムメニューです。四輪駆動の配分を変更することで、その場に応じた駆動力を得ることができます。
【カスタム内容と価格】
〈カスタム内容〉
四輪駆動配分変更=55:45/標準(50:50)/45:55
〈価格〉
3万3,000円(税込、部品代・取付費・メーカー保証込み)
※本システムの適用車種/グレードは、GRヤリスRZ "High performance"、RZ、RCです。RSグレードは適用対象外となりますのでご注意ください。


GRヤリスは、カスタムするための社外品パーツが豊富にあることも特徴です。
例えば、今回試乗した「GRヤリス 特別仕様車 RZ“High performance・モリゾウセレクション”」では、モリゾウやROOKIE Racingにちなんだデザインが盛り込まれており、外装や内装など、さまざまな部分から特別仕様車であることを楽しむことができます。
その他にも、マフラー、インテリアパネル、リヤルーフウィング、フロント・リアバンパー、ブレーキ、ホイール、スロットルコントローラーなど、さまざまなカスタムパーツ(社外品カスタム/アフターパーツ)を見つけることができます。
よって、GRヤリスは、純正のまま楽しめるだけでなく、購入後のカスタムでオンリーワンのクルマにカスタムすることもできる魅力的なモデルといえるでしょう。

GRヤリスの加速に焦点を当て、実車(前期型)に乗ってみると、純正かつノーマル状態でも何ら問題ないことがわかりました。強いてGRヤリスの加速における不満点を挙げるのであれば、3,000rpmまでの領域におけるアクセルレスポンスがワンテンポ遅れるという点でしょう。
この不満点を解消するカスタムを実施すれば、前期型のGRヤリスでの運転がよりスポーティになり、「スポーツカーに乗っている!」という感覚をよりダイレクトに感じることができます。
もし、GRヤリス(前期型)のアクセルに対するレスポンスを高めたい、もっと力強く伸びやかな加速を楽しみたいのであれば、メーカー純正パーツを使ったトヨタ公式のカスタム「KINTO FACTORY」がおすすめです。
KINTO FACTORYは、メーカー保証が付帯するメーカー純正部品を使い、GR GARAGEで取付・施工するため安心してカスタムできます。
GRヤリス(前期型)の走りをカスタムしたいと考えているのであれば、KINTO FACTORYでカスタムしましょう。

最後に、KINTO FACTORYについて紹介します。
KINTO FACTORYとは、既に購入されユーザーが保有している車の安全装備や便利機能を最新化し、これまで後付けができなかった新車工場装着のメーカーオプションを後付けすることができるサービスです。その他にも「86 REFRESH サービス」のように低年式多走行により経年劣化した機能や、内装をリフレッシュ、リフォームするサービスも展開しています。
トヨタ、レクサス、GRのブランドを展開しており、その全てがトヨタ自動車のメーカー品質で提供されメーカー保証が付帯します(※)。申し込みはKINTO FACTORYのWEBサイトから24時間でき、夜間や販売店の定休日なども申し込みが可能です。WEBサイトで申し込みを行い部品手配が完了した後、指定した販売店に車両を持ち込み施工する流れとなります。メーカー純正部品で施工することに加え、レクサス販売店の整備品質で施工できるので安心です。
※車種ごと、商品ごとに保証期間、保証内容が異なります
「KINTO FACTORY」を運営するKINTOはメインの事業がサブスクリプションの提供ですが、「KINTO FACTORY」はKINTOで契約したサブスク車両以外の車も施工可能です。
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