トヨタの安全技術には、先進安全機能の「Toyota Safety Sense(トヨタセーフティセンス)」や高度な運転支援システムの「トヨタチームメイト」などがあります。これらの先進的な技術はどのような機能なのでしょうか。本記事では、トヨタの安全技術「トヨタセーフティセンス」と「トヨタチームメイト」について解説します。また、新たな先進技術が登場したときのアップグレード方法についても解説していますので、安全・安心をアップデートしたいと考えている方もぜひ最後までご覧ください。
トヨタの安全技術「Toyota Safety Sense(トヨタセーフティセンス)」と「トヨタチームメイト」とは

Toyota Safety Sense(トヨタセーフティセンス)とは
トヨタセーフティセンスは、トヨタの安全技術として2015年から導入された予防安全機能です。先行車や歩行者との衝突回避支援または被害軽減を図る「プリクラッシュセーフティ(PCS)」、車線逸脱による事故の予防に貢献する「レーンディパーチャーアラート(LDA)」、夜間の前方視界確保を支援する「オートマチックハイビーム(AHB)」を中心とする、複数の予防安全機能をパッケージ化しています。
また、トヨタセーフティセンスは2022年7月にグローバル累計装着台数3,250万台を達成。現在、日米欧のほぼすべての乗用車への設定(標準もしくはオプション)を完了し、中国・アジアの一部、中近東、豪州など、主要な市場を含めた120の国と地域に導入されています。
トヨタセーフティセンスの主な機能
単眼カメラやミリ波レーダーなどを用いて車の周囲をセンシングすることで状況に応じた危険を検知するトヨタセーフティセンスには、どのような機能があるのでしょうか。では、トヨタセーフティセンスの主な機能を紹介します。
- プリクラッシュセーフティ(PCS)…ぶつからないをサポート
- レーントレーシングアシスト(LTA)…高速道路のクルージングをサポート
- レーンディパーチャーアラート(LDA)…はみ出さないをサポート
- レーダークルーズコントロール…ついていくをサポート
- アダプティブハイビームシステム(AHS)/オートマチックハイビーム(AHB)…夜間の見やすさをサポート
- ロードサインアシスト(RSA)…標識の見逃し防止をサポート
- ドライバー異常時対応システム…救命・救護をサポート
- プロアクティブドライビングアシスト(PDA)…安全運転をさりげなくサポート
- 発進遅れ告知機能(TMN)…先行車・信号出遅れ防止をサポート
- 緊急時操舵支援(アクティブ操舵機能付)…操舵回避をサポート
- フロントクロストラフィックアラート(FCTA)…出会い頭の事故防止をサポート
- レーンチェンジアシスト(LCA)…高速道路の車線変更をサポート
購入後の予防安全機能のアップグレードも提供
トヨタセーフティセンスの予防安全機能は、高度なセンシング技術とソフトウェアの組み合わせによって実現しています。そのため、高度なセンシング技術が搭載されていれば、これまでの予防安全機能を進化・応用させた機能や支援システムにアップグレードすることが可能です。アップグレードの主なメニューは以下のとおりです。
昼間の歩行者検知機能追加キット…プリクラッシュセーフティの検知対象が車両のみの車に昼間の歩行者検知機能を追加するソフトウェアのアップグレード
・【新アイテム(KINTO FACTORY)】
トヨタセーフティセンス拡張パッケージ(※)…トヨタチームメイト アドバンスト ドライブ(渋滞時支援)、緊急時操舵支援(アクティブ操舵機能付)、フロントクロストラフィックアラート[FCTA]、レーンチェンジアシスト[LCA]の追加パッケージ
※トヨタセーフティセンス拡張パッケージはアップグレードレディ設計が施されているクラウン(クロスオーバー)Gグレードが対象
トヨタでは、上記のように車の機能を進化させ、多くのユーザーが安全・安心にドライブできるよう、予防安全機能「トヨタセーフティセンス」のアップグレードも実施しています。
トヨタチームメイト(Toyota Teammate)とは
トヨタチームメイトは、将来の自動運転へとつながる新たな先進技術の総称で、先進機能を駆使して多様な駐車シーンを支援したり、先進機能を駆使して渋滞時の運転負荷を軽減したりする運転支援システムです。
また、高度運転支援技術Lexus Teammate(レクサスチームメイト)やToyota Teammate(トヨタチームメイト)搭載車では、自動車専用道路での運転支援Advanced Drive(アドバンストドライブ)により、ドライバー監視のもと、実際の交通状況に応じて車載システムが適切に認知、判断、操作を支援し、車線・車間維持、分岐、車線変更、追い越しなどを行いながら、目的地に向かって分岐までの運転を支援。目的地までの快適な移動をサポートしてくれます。
さらに、ディープラーニングを中心としたAI技術も取り入れ、運転中に遭遇し得るさまざまな状況を予測・対応した運転を支援。そして、ソフトウェアアップデートに対応しているため、納車後も機能の追加や性能を向上することができ、最新の安全技術にアップグレードできます。
トヨタチームメイトの主な機能
トヨタの運転支援システム「トヨタチームメイト」の主な機能は、次のとおりです。
- アドバンストパーク…スイッチを押すだけで駐車操作を支援してくれる駐車支援機能
- アドバンストドライブ…高速道路・自動車専用道路の本線から分岐まで運転を支援する機能
- アドバンストドライブ(渋滞時支援)…高速道路・自動車専用道路走行時の渋滞時支援機能
高度な運転支援を実現できる理由
高度な運転支援システムであるトヨタチームメイトは、レーダー、カメラ、LiDAR(ライダー/赤外線レーザーセンサー)(※)など特長の異なるセンサーで構成した最先端のマルチセンシングシステムにより、高度な運転支援を可能としています。
また、高精度地図情報を組み合わせ、センサーが届かない場所の先読みも行うことで、ドライバーの周辺認知を支援するとともに、道路や周囲の交通環境を高い精度で認識。そして、走行中に得られる膨大なデータを高速に処理し、ディープラーニングを用いたAIテクノロジーで運転中に遭遇しうるさまざまな状況を予測・対処しながら、複雑な道路状況下においても優れた安全性と走行安定性を実現しているのです。
※ LiDAR:Light Detection and Ranging(車両を含む車両周辺の環境を認識。赤外線レーザーを照射し、対象物までの距離や方向を測定)。LiDARによって、他機器の赤外線センサーの動作に影響を与える場合があります(一部の機械式立体駐車場で駐車できない等)
先進機能を追加したいときはKINTO FACTORYへ!
先進的な安全機能や運転支援システムの新機能が登場すると、機能やシステムを追加したいと思う方もいるでしょう。しかし、工場での取り付けが基本となる先進技術の機能やシステムは、後付けすることが難しい場合が多いです。そのような悩みを抱えている方におすすめなのが、メーカーと協力することで車の「進化」を提供しているKINTO FACTORYです。
KINTO FACTORYでは、安全機能や運転支援システムなどの先進機能のアップグレードを提供しています。ここで、2024年4月の一部改良でアップグレードに対応した「アップグレードレディ設計」がされたクラウン(クロスオーバー)の機能拡充について紹介します。
先進機能のアップグレードに対応しているクラウン(クロスオーバー)
2024年4月に一部改良されたクラウン(クロスオーバー)の「G」グレードには、アップグレードに対応した設計がされている「アップグレードレディ設計」が取り入れられています。このアップグレードレディ設計の施工により先進機能のアップグレードが可能となりました。
クラウン(クロスオーバー)Gグレードのアップグレードメニューは次のとおりです。
- トヨタセーフティセンス拡張パッケージ…トヨタチームメイト[アドバンスト ドライブ(渋滞時支援)]/トヨタセーフティセンス 緊急時操舵支援(アクティブ操舵機能付)/フロントクロストラフィックアラート[FCTA]/レーンチェンジアシスト[LCA]/ステアリングヒーター(センターディスプレイ操作のみ)の追加
- 本革シートパッケージ…本革シート/前席シートヒーター/前席シートベンチレーション/助手席4ウェイパワーシート/マイコンプリセットドライビングポジション/ステアリングヒーターへの変更
これらのアップグレードは、アップグレードレディ設計がされている2024年4月以降のクラウン(クロスオーバー)「G」グレードが対象となります。
アップグレードレディ設計とは?
アップグレードレディ設計は、車両開発の段階から、アップグレードに必要な施工作業を想定し、大幅に時間短縮できる構造をあらかじめ織り込んで設計することで、将来登場する装備や機能を後付可能とするものです。
アップグレードレディ設計により、高度運転支援技術「トヨタチームメイト」の機能「アドバンストパーク」などオプションで選択することができなかった安全・安心装備や機能の後付けが可能となりました。
予防安全機能や運転支援システムの注意点
ここまで解説してきたトヨタの安全機能「トヨタセーフティセンス」や、先進的な運転支援システム「トヨタチームメイト」は、あくまでも運転をサポートする機能です。
そのため、システムを過信して「車が何とかしてくれる」と思ってしまうと事故になってしまうため、使用する際は使い方を守りましょう。言い換えると、安全機能や運転支援システムが装着されている車であっても、運転するときは運転者の責任で車を運転し、安全機能や支援システムが作動しないような安全運転をすることが重要ということです。
ただし、道路には運転者の予想や予測の範囲を超えた出来事が起きることがあります。予期せぬことが起きたときに役立つ機能が、本記事で紹介していた予防安全機能や運転支援システムです。よって、安全機能や運転支援システムが装備されていても、運転者自ら「認知・予測・判断・操作」といった運転の基本をする必要があります。
安全機能や運転支援システムを進化させられる車で安全なカーライフを
トヨタセーフティセンスやトヨタチームメイトなどの先進的な安全機能は、高精度なセンシングシステムによって実現できる高度な制御機能です。そのため、技術の進歩や時間の経過に伴い、機能や性能が向上します。
よって、より安全なカーライフを送るためには、システムのアップグレードが必要です。安全機能をアップグレードして、新しい機能を追加したり、最新の予防安全機能や運転支援システムにしたい時は、KINTO FACTORYでアップグレードできるか確認してみてください。
KINTO FACTORYってなに?サービスの利用方法や施工場所について
KINTO FACTORYとは、既に購入されユーザーが保有している車の安全装備や便利機能を最新化し、これまで後付けができなかった新車工場装着のメーカーオプションを後付けすることができるサービスです。その他にも「86 REFRESH サービス」のように低年式多走行により経年劣化した機能や、内装をリフレッシュ、リフォームするサービスも展開しています。
トヨタ、レクサス、GRのブランドを展開しており、その全てがトヨタ自動車のメーカー品質で提供されメーカー保証が付帯します(※)。申し込みはKINTO FACTORYのWEBサイトから24時間でき、夜間や販売店の定休日なども申し込みが可能です。WEBサイトで申し込みを行い部品手配が完了した後、指定した販売店に車両を持ち込み施工する流れとなります。メーカー純正部品で施工することに加え、レクサス販売店の整備品質で施工できるので安心です。
※車種ごと、商品ごとに保証期間、保証内容が異なります
「KINTO FACTORY」を運営するKINTOはメインの事業がサブスクリプションの提供ですが、「KINTO FACTORY」はKINTOで契約したサブスク車両以外の車も施工可能です。
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