2015年にデビューした4代目(50系)プリウスとはどのようなモデルだったのか、概要・歴史やスペックを解説します。また、中古車の流通台数や人気グレードについても紹介していますので中古車の購入を検討している方も参考にしてみてください。さらに、2024年6月26日に発売した新商品「士別フィン」の概要や効果、申込み方法も合わせて解説します。50系プリウスの走りをより進化させたいと考えている方も最後までご覧ください。
トヨタ50系プリウスとは?概要や歴史と新アイテムについて解説

トヨタ50系プリウスとは?
トヨタ50系プリウスとは、2015年から2022年まで販売されていた4代目モデルです。
歴代プリウスが実現してきた優れた環境性能にさらなる磨きをかけ、「E」グレードにおいてはクラス世界トップレベルの40.8km/L(JC08モード燃費)を実現しています。また、雪道での一般的な走行における発進をアシストすることにより、安定した走りを実現するプリウス初の四輪駆動車「E-Four(電気式4輪駆動方式車)」が設定されたこともトピックです。なお、E-Fourの燃費は34.0km/L(JC08モード燃費)とハイブリッド車らしい優れた環境性能と経済性を両立しています。
さらに4代目プリウス(50系)は、「もっといいクルマづくり」の実現に向けたクルマづくりの構造改革である、Toyota New Global Architecture(TNGA)の第1号車としてデビューしました。この新しいプラットフォーム「TNGA」により、「低燃費」と「低重心スタイル」と「走りの楽しさ・乗り心地のよさ・静かさ」といった基本性能を大幅に向上させています。
2015年の発売当時のグレード体系は、4グレードです。発売時点におけるグレードの特徴は次のとおりとなります。
E:より低燃費を追求したベーシックグレード
S:基本装備を充実させたグレード
A:衝突回避支援パッケージ“Toyota Safety Sense P”をはじめ先進装備を充実させたグレード
Aプレミアム:「A」の装備に本革巻きのステアリングホイール・本革シートなどを装備した上級グレード
また、「S」「A」「Aプレミアム」には“ツーリングセレクション”が設定されています。ツーリングセレクションを選択すると、215/45R17のタイヤ&アルミホイールや合成皮革表皮のシート(Aプレミアム“ツーリングセレクション”は本革シート表皮)などが装備され、よりスポーティで上質なクルマに変化することが特徴です。
プリウス初となるE-Fourのグレードは、「S」「A」「Aプレミアム」の3グレードで、各グレードに“ツーリングセレクション”が設定されました。
トヨタ50系プリウスの歴史
50系プリウスは、新たなデザイン、新しいプラットフォーム、初となるE-Fourの設定など、新世代のプリウスらしい技術を多く取り入れてデビューし、発売した後も一部改良やマイナーチェンジなどにより販売終了まで進化し続けました。ここでは、発売以降の50系プリウスの歴史を紹介します。
- 2015年12月:50系プリウス発売
- 2017年11月:一部改良(メーカーオプションのナビゲーションを設定)
- 2018年12月:マイナーチェンジ(内外装デザインを大幅刷新、DCM=Data Communication Module/専用通信機を全車標準装備、型式がZVW50からZVW51へ変更)
- 2019年8月:一部改良(パノラミックビューモニターのメーカーオプション追加)
- 2020年7月:一部改良(外板色にプラチナホワイトパールマイカを追加しホワイトパールクリスタルシャインとサーモテクトライムグリーンを廃止、AC100V・1500Wのアクセサリーコンセントを全車標準装備)
- 2021年6月:一部改良(外板色にブラキッシュアゲハガラスフレークを追加しスティールブロンドメタリックを廃止、Eグレード以外にディスプレイオーディオを採用)
- 2021年10月:その他(外部給電アタッチメントを全車標準装備)
トヨタ50系プリウスのスペック
50系プリウスは、新しいデザインやプラットフォーム、優れた環境性能や燃費性能、プリウス初となるE-Fourの設定など、様々な面が進化しました。ここでは、4代目50系プリウスのデザインの特徴やスペックについて解説します。
エクステリア
エクステリアは、プリウスの象徴でもあるトライアングルシルエットに、TNGAによる低重心パッケージを融合させた先進的でエモーショナルなデザインとなっています。
トヨタマークからサイド・リヤへと抜ける低い軸をボディに通すことで低重心を強調し、ベルトラインを前傾させることでエモーショナルな躍動感を表現しました。
また、従来型に対し全高を20mm下げ、ルーフピークを170mm前に出しさらに空力性能を高め、クラス世界トップレベルのCD値0.24を実現しています。
インテリア
インテリアは、歴代モデルが継承してきた“人にやさしいデザイン”を基本に、先進感と温かみのある空間を表現しています。
また、表示系遠方・操作系手元配置を基本とした設計思想により、開放感と乗る人をやさしく包み込むような一体感を両立させていることも特徴です。
さらに、ステアリングホイールとフロントコンソールトレイにホワイト加飾を設定し、先進的なプリウスにインパクトと人のぬくもりを付与しています。
ハイブリッドシステム
エンジンは、排気量1.8Lの改良型2ZR-FXEを搭載し、クラストップレベルの最大熱効率40%を実現しました。また、モーター、トランスアクスル、パワーコントロールユニット、駆動用バッテリーの小型・軽量化、低損失化を図り、スペースの有効活用と燃費向上に貢献しています。
初のE-Four
プリウス初となるE-Fourが設定されたことも4代目50系プリウスのトピックです。50系プリウスのE-Fourは、雪道での一般的な走行における発進をアシストすることで安定した走りを実現する新開発のE-Four(電気式4輪駆動方式)システムとなっています。
また、システムを小型・軽量化することにより、優れた燃費性能(JC08モード燃費34.0km/L)をそのままに雪道での安心を実現しました。さらに、2WDのパッケージをベースに車両後方にシステムをコンパクトに配置しているため、足元スペースやラゲージスペースを犠牲にすることなく、ラゲージ容量は2WD車(スペアタイヤ装着車)と同等の457Lを確保しています。
TNGAプラットフォーム
4代目50系プリウスは、TNGAプラットフォームを採用した初のモデルとしても話題となりました。TNGAプラットフォームを採用した50系プリウスは、低重心化されたパッケージとなり、ボディねじり剛性を約60%向上。また、高剛性ボディやダブルウィッシュボーンリヤサスペンションの新採用などにより、走る楽しさや快適性が高くなっていることが魅力です。
先進装備
「先駆け」の名を持つプリウスにふさわしい先進装備が充実していることも特徴です。50系プリウスは、先進安全機能や見やすいメーターなどが装備されているだけでなく、コネクテッドなど先進機能の進化も続けてきました。今では一般的になった装備や機能をいち早く導入していたことも50系プリウスのポイントです。
主要諸元
50系プリウスのサイズやパワートレーンなどについて一覧で紹介します。
50系プリウス主要諸元 | ||
駆動方式 | 2WD(FF) | E-Four |
全長(mm) | 4,540 | |
全幅(mm) | 1,760 | |
全高(mm) | 1,470 | 1,475 |
ホイールベース(mm) | 2,700 | |
車両重量(kg) | 1,310〜1,390 | 1,430〜1,460 |
最小回転半径(m) | 5.1(ツーリングセレクションは5.4) | |
エンジン | 直列4気筒(2ZR-FXE) | |
排気量(cc) | 1,797 | |
燃料タンク容量(L) | 43(Eグレードは38) | |
エンジン最高出力 | 98PS/5,200rpm | |
エンジン最大トルク | 14.5kgm/3,600rpm | |
フロントモーター | 1NM | |
フロントモーター出力 | 72PS | |
フロントモータートルク | 16.6kgm | |
リヤモーター | - | 1MM |
リヤモーター出力 | - | 7.2PS |
リヤモータートルク | - | 5.6kgm |
燃費(JC08モード)km/L | 37.2〜40.8 | 34.0 |
トヨタ50系プリウスの中古車
トヨタ50系プリウスの中古車は、5,000台以上と数多く流通しています。価格帯は、100万円前後〜400万円までと幅広く、予算に応じたプリウスを見つけることができるでしょう。
ただし、価格が安い車両は走行距離が伸びていたり、修復歴があったりすることがあるため、価格が安い車両を選ぶ際は車両評価書 や実車を見て、細かな部分までチェックすることをおすすめします。
一方、価格が高い車両は、車両そのものの状態が良く、安全装備や先進装備が充実していたり、社外品パーツが装着されていたりします。そのため、状態が良い50系プリウスの中古車を探しているのであれば、中古車市場における高価格帯の車両を選ぶとよいでしょう。
中古車市場で人気が高く、高価格帯に位置しているグレードは、上級グレードのAプレミアムやツーリングセレクションといった装備充実グレードです。売却するときのことまで考えてクルマを選びたいのであれば、ツーリングセレクションやAプレミアムといった装備充実グレードを選んでおくことをおすすめします。
トヨタ50系プリウスの走りに注目した新アイテム
トヨタ50系プリウスのKINTO FACTORYアップグレードメニューに走りの質感を向上させるアイテム「士別フィン」が2024年6月26日に登場しました。
「士別フィン」とは、ボディのアンダーフロアに小さな空気の渦を発生させるフィンのことです。細かい空気の渦をわざと発生させることで、走行によって発生するゆっくりとした大きな渦変動によるふらつきを低減させ、直進安定性を向上させる効果があります。
目に見えない空気の流れを整流することによって走りの質をアップさせられる「士別フィン」は、走りにこだわる方だけでなく、走行中のふらつきや乗り心地が気になっている人にもおすすめのアイテムです。
50系プリウスの走りをより向上・安定させたいと考えている方や50系プリウスの燃費性能をそのままに上質な走りを手に入れたいと考えている方はこの機会にKINTO FACTORYで「士別フィン」を後付けし、走りをアップグレードしてみてはいかがでしょうか。
士別フィンの申込み方法
「士別フィン」の取り付けは、KINTO FACTORYのホームページから対象車種のページへ進み、アイテムを選択し、施工が可能かどうか適合確認をした後に申し込みとなります。
詳しくは、こちらのページで流れをご確認ください。
KINTO FACTORYの50系プリウスその他のアイテム
KINTO FACTORYでは、新たに追加された「士別フィン」の他にも50系プリウスのアップグレードアイテムを用意しています。KINTO FACTORYの50系プリウスアップグレードメニューは次のとおりです。
- 後付けアクセサリーコンセント(AC100V・1500W)
- プラスサポート用スマートキー (急アクセル加速抑制)
- 本革ステアリング交換
- ホイールキャップ交換(15インチプリウスPHEV仕様)4枚セット
- 後付けパーキングサポートブレーキ(静止物)[インテリジェントクリアランスソナー]
- 後付けブラインドスポットモニター/リヤクロストラフィックアラート
ハイブリッドカーのパイオニアとして熟成した50系プリウス
ハイブリッドカーのパイオニアとしてモデルチェンジのたびに環境性能・燃費性能や走行性能が底上げされ、一部改良やマイナーチェンジによって進化しているプリウス。新しいプラットフォームやE-Fourの設定により、さらに多くのユーザーにハイブリッドの魅力を広げた50系プリウスは、生産が終了した現在でも進化させられるポイントがあります。
今回、KINTO FACTORYのアップグレードメニューに追加された「士別フィン」は、50系プリウスの走りをより上質に変える魅力的なアイテムです。現在50系プリウスを所有している方だけでなく、中古車の50系プリウスを手に入れた方、これから50系プリウスを購入しようと考えている方など、すべての50系プリウスユーザーにおすすめの走行性能向上アイテムが「士別フィン」となっています。
50系プリウスの走りの質をワンランクアップさせたい方は、KINTO FACTORYで「士別フィン」を取り付け、走りの進化を体感してみてはいかがでしょうか。