ハイブリッドカーの代名詞であり、日本国内だけでなく、海外でも高い人気を誇る「プリウス」。2009年に発売した3代目プリウスには、セダンの「プリウス」の他に、ワゴンの「プリウスα」がラインアップされていました。今回は、セダンとワゴンがラインアップされていた3代目プリウスにフォーカスし、概要や違いを解説するとともに、KINTO FACTORYのメニューについて紹介します。
同時期に販売されていたプリウス30系と40系は別物だった!違いや特徴を解説!

3代目プリウスには「30系(プリウス)」と「40系(プリウスα)」がある!
プリウスは、1997年に世界初の量産ハイブリッド乗用車として発売以来、日本をはじめ、北米を中心に世界で40以上の国・地域で販売されている人気のハイブリッドカーです。
2009年に発売した3代目プリウスは、圧倒的な環境性能」と「走る楽しさ」のより高いレベルでの両立を目指し、システム全体の90%以上を新開発したハイブリッドシステム「リダクション機構付のTHS II」を搭載。また、世界トップレベルの空力性能など車両全体でのエネルギー効率向上との相乗効果により、世界トップ*1となる燃費性能38.0km/L*2と2.4L車並の動力性能を実現しています。
*1:量産ガソリン乗用車での比較。2009年4月時点。トヨタ自動車調べ
*2:10・15モード走行燃費。国土交通省審査値/Lグレードの場合
3代目プリウスの発売から2年後の2011年には、プリウスの派生モデルとなるワゴンの「プリウスα」がデビュー。プリウスαはプリウスの特徴でもある「圧倒的な燃費・環境性能」や「新技術がもたらす先進性」を継承しつつ、さまざまなシーンで活躍できるゆとりの室内空間を備えたハイブリッド専用ワゴンです。
プリウスとプリウスαは、発売時期や販売終了時期が異なるものの、同時期に販売されていたため、どちらも「3代目プリウス」として知られています。
しかし、カタログを細かく見てみると、セダン「プリウス」の型式は「30系(ZVW30)」、ワゴン「プリウスα」の型式は「40系(ZVW40/ZVW41)」となっています。そのため、4代目プリウスが登場したときに「50系」となっていたことに驚く人も一定数いました。
では、同時期に販売されていたプリウスとプリウスαの概要や特徴をより細かく見ていきましょう。
プリウス30系(セダン/2009年〜2015年)
30系プリウスは、2009年から2015年まで販売されていたセダンタイプのハイブリッドカーです。主な特徴は次のとおりです。
進化したハイブリッド性能
ハイブリッドユニットの小型・軽量化・高効率化を図り、システム全体の90%以上を新開発した1.8Lハイブリッドシステム「リダクション機構付のTHS II」を搭載しています。
また、プリウスの象徴である「トライアングルシルエット」を進化させ、世界トップレベルの空力性能(CD値0.25)を実現。車両全体でのエネルギー効率向上との相乗効果により、世界トップの燃費性能38.0km/L(10・15モード)と2.4L車並みの動力性能を実現しています。
機能美を追求したデザイン/時代の先端をいく装備
インテリアは、視認性と操作性を一段と向上させたコックピットレイアウトにより先進性と温かみを融合させた造形となっています。
また、ステアリングスイッチの指の触れた場所をセンターメーターに表示する世界初の「タッチトレーサーディスプレイ」を装備。さらに、ムーンルーフに搭載したソーラーパネルで発電した電力を使用し、室内の換気を行うトヨタ初の「ソーラーベンチレーションシステム」と、スマートキーのスイッチにより車外からエアコンが作動可能な世界初の「リモートエアコンシステム」を採用していることもトピックです。
エコカー減税によって7ヶ月待ちになるほどの人気に!
3代目(30系)プリウスは、トヨタ店・トヨペット店・カローラ店・ネッツ店の4チャネルで取り扱ったことや2009年4月に施行された「エコカー減税」などの影響により、発売開始後1ヶ月での受注台数が約18万台となり、納車まで最大7ヶ月待ちになるという大ヒットモデルとなりました。
プリウス40系(ワゴン/2011年〜2021年)
プリウスαは、2011年から2021年まで販売された30系プリウスの派生モデルのワゴンです。プリウスの資質である「圧倒的な燃費・環境性能」や「新技術がもたらす先進性」を継承しながら、様々さまざまなシーンで活躍するゆとりの室内空間を備えたハイブリッド専用ワゴンとなっています。
2つのタイプが用意されるプリウスα
プリウスαには、5名乗車の2列シート車と7名乗車の3列シート車の2タイプが設定されました。
また、3列シート車には、トヨタのハイブリッド量産車として初めてリチウムイオン電池を採用しています(2列シート車は他のハイブリッドカーと同様にニッケル水素電池を採用)。
デザインは、プリウスから受け継いだ「トライアングルシルエット」を基本としながら、ワゴンの利便性を追求したフォルムが特徴です。空力性能を考慮したプロポーションにより、CD値0.29と優れた数値を達成しました。
また、フォルムや軽量化との相乗効果によって、燃費はクラストップの31.0km/L(10・15モード)を実現。プリウスαは、乗る人の多様なライフスタイルに応えるハイブリッドカーの新たな可能性を提示したモデルとして、高い人気を誇るモデルです。
海外でも販売されたプリウスα
プリウスαは、ハイブリッドカーのさらなる充実を目指して海外でも販売されました。北米ではプリウスαの2列シート車をベースとした「Prius v(ヴイ)」、欧州ではプリウスαの3列シート車をベースとした「Prius +(プラス)」として販売。日本市場とは異なる名称で販売されました。
新技術がもたらす先進の快適装備
プリウスαには、トヨタ初となる開放感あふれる大型の樹脂パノラマルーフ、温度・風量・モードの切替を1つのダイヤルで操作できるワンダイヤルエアコンディショナーコントロールを採用。また、レーダークルーズコントロールやLEDヘッドランプなどの先進装備を搭載しています。
ワゴンらしい使いやすさ
ラゲージスペースは、2列シート車・3列シート車ともにワゴンにふさわしい利便性を実現しています。
2列シート車は、ラゲージ容量が535Lで、ゴルフバッグ4セット収納することが可能です。3列シート車は、7名乗車時でラゲージ容量200Lを確保し、ゴルフバッグ1セットを収納できるスペースを確保しています。また、3列シート車のサードシートを格納すれば2列シート車同様の広いラゲージを作り出すことができるため、大きな荷物を積載することも可能です。
ラゲージ開口幅は、1,105mmと荷物の出し入れがしやすい開口部となっています。さらに、ラゲージの床下には深さ345mmと145mmの大小2種類のデッキアンダートレイを採用(※)。大型トレイには高さのある荷物を積載でき、小型のトレイと使い分けることで使い勝手の良さを向上させています。
※:2列シート車には大型+小型の2つのトレイを設定。3列シート車は大型トレイのみ。スペアタイヤ選択時は、2列シート車に2つの小型トレイ、3列シート車に小型トレイのみ装備
プリウス30系と40系の違い
同時期に販売されていたプリウス(30系)とプリウスα(40系)のサイズなどの違いを一覧で紹介します。
プリウス(30系)とプリウスα(40系)の比較一覧 | ||
プリウス(30系) | プリウスα(40系)※ | |
全長(mm) | 4,460 | 4,615 |
全幅(mm) | 1,745 | 1,775 |
全高(mm) | 1,490 | 1,575〜1,600 |
ホイールベース(mm) | 2,700 | 2,780 |
最小回転半径(m) | 5.2 | 5.5〜5.8 |
室内長(mm) | 1,905 | 2列仕様:1,910/3列仕様:2,690 |
室内幅(mm) | 1,470 | 1,520 |
室内高(mm) | 1,225 | 1,220〜1,230 |
シート列数(列) | 2列 | 2列/3列 |
乗車定員(名) | 5 | 2列仕様:5/3列仕様:7 |
エンジン | 1.8Lハイブリッド(THS II) | |
駆動方式 | 2WD(FF) | |
車両重量(kg) | 1,310〜1,350 | 1,450〜1,490 |
10・15モード燃費(km/L) | 35.5〜38.0 | 31.0 |
JC08モード燃費(km/L) | 30.4〜32.6 | 26.2 |
使用燃料 | 無鉛レギュラーガソリン | |
燃料タンク容量(L) | 45 |
※2011年時点の諸元表データを記載
基本構造を共有しているプリウス(30系)とプリウスα(40系)を比較すると、全長・全幅・全高・ホイールベースに差があります。また、ボディサイズの差に伴って最小回転半径や室内空間の寸法にも違いがあることが一覧からわかります。
車両重量は、プリウス(30系)よりプリウスα(40系)の方が140kgほど重いものの、どちらも10・15モード燃費が30km/L超となっていることからも、燃費性能および環境性能に優れているといえるでしょう。
KINTO FACTORYならプリウス(30系)やプリウスα(40系)のメニューもラインアップしている!
発売開始から人気となったプリウス(30系)とプリウスの魅力をそのままに利便性を向上させたプリウスα(40系)は、50系や60系が登場しても現役で走り続けています。つまり、長年乗ることができる耐久性と燃費性能・環境性能を有しているといえるでしょう。
また、プリウス(30系)またはプリウスα(40系)のオーナーの中には、中古で購入したモデルを現在も乗り続けている方もいるのではないでしょうか。
プリウス(30系)やプリウスα(40系)を乗り続けていると気になるのが、時間の経過による劣化や性能の低下です。そこでおすすめなのが、KINTO FACTORYで用意している各種サービスです。
KINTO FACTORYとは?
KINTO FACTORYは、新車の注文時にしか選択できなかった装備・純正アイテムの取り付けや経年劣化が気になってきたパーツの交換などを提供しているトヨタ系列の会社です。
メーカー純正部品を使ったアップグレードやリフォームなどを実施するため、安心してパーツの後付けや交換ができます。また、KINTO FACTORYの商品は、車のサブスク「KINTO」の利用者だけでなく、新車・中古車で購入した車も対象です。
つまり、「新車で購入して時間が経過してパーツが劣化してきたから交換したい」というオーナーも利用できるサービスとなっています。トヨタ車やレクサス車に乗っている方なら誰でも対象となるサービスを提供しているのがKINTO FACTORYなのです。
プリウス(30系)やプリウスα(40系)のメニュー
KINTO FACTORYでは、プリウス(30系)やプリウスα(40系)のアップグレードメニューを用意しています。ここでそれぞれのメニューを紹介します。
プリウス(30系)のメニュー
プリウス(2009年~2015年)の商品一覧

プリウスα(40系)のメニュー
プリウスαの商品一覧
